TokyoPanyaストーリー ~カロスキル編(最終回)~
経理「今日、本店に材料屋の配達のおじさんが来た時に、私に変な事いうんですよー。」
僕「どうしたの?」
経理「配達のおじさんが言うには、BくんとHくんが東パンギョ店で、この前の日曜日に一緒に働いてたって言うんですよ。でも東パンギョ店ってもう無くなりましたよねぇ?」
僕「うん。西パンギョ店と間違えてるんじゃないの?東と西を。Hくんが日本に帰国する前に、Bくんと西パンギョ店で一緒に仕事したんじゃないの?」
経理「はい。私もそういったんですが、、、うーん。ま、一応気になったんで報告しました。」
僕「ありがとう。」
翌日、僕はHくんのいなくなったカロスキル店に出勤した。
お昼過ぎ頃、Hくんの為に取ってあげた航空券の旅行代理店から「Hくんがご搭乗になられなかった為、ご返金いたします。」と連絡があった。
なんて馬鹿な奴なんだ!送別会で飲みすぎて乗り遅れでもしたのか?せっかく飛行機代も出せっていうから出してあげたのに、一体何やってんだ!
しばらくすると、今度は例の材料屋の配達のおじさんが来たので、あの質問をした。
僕「この前の日曜日、東パンギョ店でBくんとHくんを見たって、ウチの経理に言ったみたいだけど、それって西パンギョ店の間違えじゃないですか?だって東パンギョ店もう潰れちゃったじゃん!」
配達のおじさん「いいえ。違うんです、社長。東パンギョ店は潰れてないんですよ。」
僕「え!?いやだってあそこは厨房がないお店でパンを作るスペースがないじゃん!」
配達のおじさん「いいえ、厨房もあるんです。インテリア工事して、後ろの部分に厨房作ったんですよ。もう営業もしてますよ。Bakery Yumi(仮名)って名前で。」
〈写真はネットから引用 / Lunarisa〉
僕「えーーーーー!!!!!」
一瞬にして今までの全てが繋がった。しかもそれを裏で操作していたのはBくんだ。Hくんは韓国語が全く喋れないので東パンギョ店のオーナーと会話ができる訳が無いし、まず接点がない。
旅行代理店からのさっきの電話も、退職金を現金で今すぐもらいたかった理由も、帰る前日に部屋が空っぽだった理由も、、、全て。
Hくんはまだ韓国にいる。
力が抜けた。
しかも店名はBくんの奥さんの名前じゃん。
「Bakery Yumi(仮名)」
ネットで調べてみると、Tokyopanyaと全く一緒のラインナップでもう営業も始めている。
カロスキル店の残りのスタッフに聞いてみると、みんな知っていて、知らないのは俺だけだった。
あまりにも悔しい、苦しい出来事だった。まるで映画のワンシーンの様に、伏線を回収していくかの様に、計画的に裏切られた。
その夜、Bくんを呼び出し即日解雇した。
Bくんは、いずれ独立すると思っていたが、その時にHくんも連れていく予定だったのであろう。
それが、予定外に僕がHくんをクビにしたものだから、計算外だったが、そこに丁度、東パンギョ店のオーナーが日本人パン職人を探していたもんだから、丁度いいと思いHくんを紹介し、自分が独立するまでの繋ぎに使おうと計算したのであろう。
でも余りにも稚拙だ。なぜTokyopanyaと同じ業者を使う?バレるに決まっているだろう!
Hくんが給料あげてくれと圧力かけて交渉してきたのもきっと、Bくんの指示だったに違いない。絶対クビになんかされないから強気で交渉しろとアドバイスされていたんだろう。
こうして2人はいなくなった。GP社と話し合い西パンギョ店は韓国人シェフで回す事となった。
2014年4月 ホンデという街にBくんとHくんのお店が出来た。工事中の横断幕にはTokyopanyaカロスキル店の店長が独立!と書かれていた。
カロスキルの人気パン屋 TokyopanyaのBシェフが独立して新しく始めるベーカリーカフェ○○と書かれている。
こんな事しておいて、Tokyopanyaのブランドの知名度をオープンの時に使うのだ。呆れ過ぎて怒る気にもなれなかった。
あんだけ馬鹿にしておいて、ホントよくやるよ。
これがノンフィクションのTokyopanyaストーリー。今までずっと公開はしてこなかった話です。
長い間、Tokyopanyaストーリーにお付き合い頂きありがとうございました。これからはまた、韓国て飲食店を開業したい方に耳寄りな情報をお届けできればなと考えております。
~完~
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